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尊厳死について

[2025.01.17]

いつもお世話になっております。当院も開業から半年が経ち、80名ほどの方に訪問診療を行っております。体調が回復する患者さんもいれば、なかなか難しい患者さんもおり、医師として、尊厳死という問題に直面する機会は少なくありません。

尊厳死について考える際、まず大切なのは患者さん本人の意思です。どのような生き方、そして最期を迎えたいかは、一人ひとり異なります。

病院に勤務していた時は、ご高齢の方が心臓マッサージを受けながら救急搬送されてくる場面によく遭遇しました。肋骨は折れてしまい呼吸はできませんので気管に管を入れて人工呼吸をします。それでも助からない事が多く、「この患者さんは本当に延命治療を望んでいるのだろうか?」という疑問を持ちつつも患者さんの意思が確認できない状況ですので治療を続けます。望まない治療を避けるためにもご家族や親しい人にどのような最期を迎えたいかを伝えておくことはとても大事なことです。

「可能性が少しでもあるならできるだけ病気と闘いたい。」という患者さんもいれば、「抗癌剤の使用や手術などで体力が衰えてしまうなら積極的な治療はせず残った時間を有意義に過ごしたい」と思う患者さんもいるでしょう。患者さんの希望を尊重し、最後まで寄り添い続けることが、当院の責務だと考えています。

尊厳死は決して「死を選ぶ」という単純な問題ではなく、人間としての尊厳をどう守り、生きてきた人生をどう支えるかという深い問いです。その中で、医師として患者さんやご家族の声に耳を傾けながら最善を尽くしていこうと日々努力を続けています。

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